動画は毎日見ているのに、英語のテストの点だけ動かない。
開く動画の決め方と、見終わったあとの5分を変えると結果は変わります。
動画を見ているのに英語の点が上がらないのはなぜ?
「英語 わかりやすい」で出てきた動画を、その日の気分で開く。
これをやっている限り、見た時間は増えても点は動きません。
理由ははっきりしていて、学校のテストは今習っている単元から出るのに、動画は今習っていない単元まで含んだ総復習ものが上位に出やすいからです。
2時間の中学英語の総復習動画は、たしかによくできています。
でも中2の2学期に不定詞でつまずいている子が、be動詞から順に2時間見ても、テスト範囲にたどり着く前に力尽きます。
もう一つ多いのが、見終わったあとに何もしないパターンです。
動画の中で先生が例文を作ってくれるので、自分が作れるようになった気になります。
ノートを閉じて数日後に同じ問題を出されると、手が止まります。
・学校のテスト範囲と動画の単元がずれている
・見たあとに口も手も動かしていない

取材した塾の先生が「動画を見た時間を勉強時間に数えている子は、だいたい伸びていない」と言っていました。厳しいけど当たっています。

うちの子まさにそれです。2時間動画を見て「今日は勉強した」って言ってました。
中学生の英語の勉強法でユーチューブが良い場面と、良くない場面
動画は万能ではありません。
動画が強いのは「わからない理由がわからない」状態を崩すところまでで、点数に変える最後の一歩は紙の上でしか起きません。
中学英語のどの作業を動画に任せて、どこを手を動かす時間に残すのか。ここを先に決めておくと迷わなくなります。
| やること | 動画に任せる | 手を動かす時間に残す |
|---|---|---|
| 新しい文法の理屈 | 向く。図と声で入るので教科書より早い | 理屈を聞いたあとの書き取り |
| 単語のつづり | 発音の確認だけ | 書く作業。動画では手が動かない |
| リスニング | 向く。英語の音に触れる量が増える | 入試形式の設問に答える練習 |
| 長文の読み方 | 読む順番の考え方まで | 時間を計って解く |
| テスト直前の詰め | 向かない | 学校のワークの間違い直し |
正直に言うと、テストまで3日を切っている子に動画をすすめる気にはなりません。
その時間はワークの2周目に回したほうが点になります。
学年と苦手な単元で、見るチャンネルを分ける
チャンネルにはそれぞれ得意な役割があります。全部を1つで済ませようとすると合わなくなります。
基礎から順に並べ直したいとき
be動詞や一般動詞のあたりから怪しい子には、単元ごとに10分前後で切られている動画が向きます。
「やり直し英語塾 ナオック」のように再生リストが中1の頭から並んでいるチャンネルなら、どこから見ればいいか迷いません。
1本が短いので、寝る前の10分に1本ずつ進められます。
学校の授業と同じ流れで追いたいとき
中学生の勉強応援「スタフリ」は、学校の授業に近い進み方をします。
現在完了や間接疑問文など、教科書の単元名がそのまま動画タイトルになっているので探しやすいです。
理屈から納得したいとき
「なんで前置詞はinとonで分かれるの」が気になって止まる子には、「ごく普通の外国人・がっちゃん」が刺さります。
イラストで英語のイメージごと見せてくれるので、丸暗記が苦手な子ほど効きます。
逆に、理屈より先に点が欲しい子には遠回りに感じるはずです。
短期間で総復習したいとき
「英語コーチ-イングリッシュおさる」の中学英語の長尺動画は、チャプター一覧から必要な単元だけ飛べます。
頭から全部見るのではなく、苦手な単元のチャプターだけ開くのが正解です。
チャンネルを増やしすぎない
- 基礎の積み直し用に1つ
- 学校の単元を追う用に1つ
- 気分転換に見る英語の動画を1つ
動画を探すときは、教科書の単元名をそのまま打つ
ここが上位の記事にほとんど書かれていない部分です。
検索窓に打つ言葉を「英語 勉強法」から「教科書の単元名」に変えるだけで、当たる動画がまるで変わります。
| 時期 | 主な単元 | 到達目標 | 典型的なつまずきポイント |
|---|---|---|---|
| 4〜5月 | アルファベット、ローマ字復習、あいさつ表現 | 基本的な自己紹介ができる | 小学校英語との接続に戸惑う |
| 5〜6月 | be動詞(am / are / is)、助動詞can、名詞の複数形 | I am / You are / He is を使い分けられる | be動詞と一般動詞・助動詞の混同、複数形-sの付け忘れ |
| 6〜7月 | 一般動詞(play, like, have等) | 「〜する」を表現できる | be動詞との混同(I am play soccer.等) |
| 9〜10月 | 三人称単数現在のs | He plays soccer. が書ける | sの付け忘れ、do/doesの使い分け |
| 10〜11月 | 代名詞(he/his/him等)、疑問詞 | What / Where / When が使える | 主格・所有格・目的格の混乱 |
| 11〜12月 | 命令文、現在進行形(be + 〜ing) | 「〜しなさい」「〜している」が言える | ingの付け方ルール、be動詞の入れ忘れ |
| 1〜2月 | 過去形(規則動詞・不規則動詞) | 「〜した」が言える | 不規則動詞の暗記、過去形と現在形の混同 |
| 2〜3月 | 過去形のまとめ、未来表現(will / be going to) | 過去の出来事を正確に表現でき、「〜する予定だ」が言える | willの後の動詞を原形にし忘れる、be going toのbe動詞の脱落、過去形との混同 |
やり方は簡単です。学校のワークかノートを開いて、今のテスト範囲の単元名を見ます。
「受け身」「現在完了 継続」「不定詞 名詞的用法」のように、そこに書いてある言葉をそのまま打ちます。
これで出てくるのは、10分前後で1単元を扱う動画です。範囲外の話に時間を取られません。
中学校で新しく習う語は1600語から1800語と決まっていて、文法の単元も学習指導要領で決まっています。
つまり教科書に載っている単元名は、全国どこの動画投稿者も使う共通語です。だから検索語として強いんです。

単元名で検索するなんて考えたこともなかったです。ワークの単元名を写真に撮っておけばいいんですね。
見終わってからの5分で、動画は点数に変わる
動画を止めた瞬間が本番です。
やることは3つだけ。全部で5分もかかりません。
まず、その単元の例文を1つ、何も見ずに声に出します。動画で聞いたはずの文が出てこないなら、もう一度その場面まで戻ります。
次に、その文をノートに書きます。声に出せても書けない子はとても多いです。ここでつづりの弱点が出ます。
3つ目に、その文の単語を自分の生活に入れ替えて1文作ります。部活の話でも兄弟の話でも構いません。
2. その文をノートに書く
3. 単語を入れ替えて自分の文を1つ作る
これを3日続けた生徒のノートを見せてもらったことがあります。
1ページに3文しかありませんでした。それでも、動画を10本見ただけの子より小テストの点が上でした。
書いた文が正しいか不安なときは、翌日に先生へ見せに行けば1分で片づきます。

3文だけでいいんです。ここだけは本当に効きます。だまされたと思って今夜やってみてください。
家で動画学習を認めるときの、親子の取り決め
保護者から一番よく聞かれるのが「勉強と言いながら遊んでいるのでは」という不安です。
この不安は、ルールを3つ決めるだけでほぼ消えます。
1つ目は、勉強用のアカウントかプロフィールを分けること。おすすめ欄にゲーム実況が並ばなくなります。
2つ目は、時間ではなく本数で区切ること。「30分見る」だと延びますが、「2本見る」なら終わりがはっきりします。
3つ目は、見たあとのノート3文を見せてもらうこと。点検ではなく、話のきっかけとして見るくらいがちょうどいいです。
広告や関連動画に引っ張られるのも、実際よく起きます。
ぶっちゃけ、意志の力でどうにかするのは無理です。見る動画を先にリストへ入れておいて、そこから順に開く形にしてしまいましょう。
1週間の動画の入れ方と、伸びなかったときに戻る場所
締めに、1週間の割り振りを置いておきます。
平日は10分の動画を1本と、そのあとの5分。休日にその週の単元をもう一度だけ見返します。
| 曜日 | 動画 | そのあと |
|---|---|---|
| 月・火・木 | 今の単元の動画を1本(10分) | 例文を声に出して書く(5分) |
| 水・金 | 見ない | 学校のワークを進める(20分) |
| 土 | その週の動画を1.5倍速で見返す | 書けなかった文だけ書き直す |
| 日 | 英語の音を流すだけ(食事中など) | 何もしない |
これを3週間やっても小テストが動かないなら、動画の問題ではありません。
戻る場所は単語です。単語が読めないまま文法の動画を見ても、例文が音の塊にしか聞こえません。
その場合はいったん動画を止めて、教科書の単元の単語を全部読めるようにするところからやり直してください。

動画をやめる勇気も要るんですね。まずは単元名で1本探すところから始めてみます。
みやぎさんみやぎさんのベストオンライン英会話の管理者であり外国語関連のライターです。資格勉強に英会話の先生や生徒からリサーチして最新の情報をお伝えするように努力しています。特に学生向けの英語について執筆しています。

